志望動機とキャリアプラン

榎本博明『「やりたい仕事」病』

5/30、榎本博明さんの著書『「やりたい仕事」病』についてご紹介しました。
今日はその続きです。

就業支援の仕事をしていていつも疑問に感じていたのは、採用面接官が「志望動機」や「3年後、5年後、10年後、どうなっていたいですか」とキャリアプランを応募者の方に聞く意味って何なのか。私は無意味だと思っており、榎本さんの本を読んで私と同じことを考えている人がいて、心強く感じました。

よくよく考えて欲しいんです。
入社して仕事をしてみなければ、その会社の雰囲気や仕事内容ややりがいを感じることはできないはずです。いま私は「会社」と表現しましたが、それは「業界」「職種」でもまったく同じです。
問われる求職者はどうなるか。当然困って、私も何1000件ご相談に応じたかわかりません。一応に「貴社の経営理念に共感したため」「貴社の素晴らしい商品やサービスを社会に広めるため」と通り一辺倒になるのは当然のことです。
キャリアプランにしても同様。仕事もしていないのに、将来どうなっていたいか聞かれても困るだけでしょう。仮に、具体的に述べたとします。準備をするのは簡単なことです。そこで面接のときに応募者が語ったとします。「ウチの会社ではそれは無理だね」。もし応募者の方が述べるのであれば、「いまはこんな風に考えていますが、御社で仕事をすることになったとき、気持ちが変わると思いますので、まずは体験をさせていただきたいと思っています」。

さて、そこでどうするか。これは私のやり方です。ぜひ応募者の方には自分のやり方をみつけていただきたいですが、参考のために記します。
まず志望動機。書類で書く場合は、まず職種に対する動機をまとめていただくことにしています。事務職なら事務職、営業職なら営業職の自分にとっての魅力と思うこと、感じることを書いていただきます。それだけで結構字数がうまります。会社の志望動機は、経営理念ではなく求人票の仕事内容からやれそうなこと、興味がもてそうなことを簡単に書いてもらいます。
そして、気楽に応募。それで書類が通過するかしないかはわかりません。ただでさえ応募者が殺到するのですから、とにかく数を出して反応をみるようにお勧めしています。
問題は面接。「志望動機」だの「キャリアプラン」だのきかれた場合どうするか。
「志望動機」に関しては聞かれたときは、「御社のことを知るためには直接お話をうかがう必要があると考えています。まず御社がどのような会社か、あるいは私が御社で勤務するようになったらどのような仕事になるのか、まずお話をうかがってお役に立てそうなことがあれば後ほどご提案します。」などと、切り返す方法があります。そんなことをいうと、たいていの方は「そんなこと聞いてもいいんですか」とご質問いただきます。ここでよく考えて欲しいんです。どう考えても、相手の会社のことを話をするとき、面接官の方がよく会社のことや仕事のことを知っているわけで、同じレベルで会社や仕事の話をすること自体無理なのです。もし、応募者の方が質問し返して面接官の機嫌が悪くなれば、そんな会社で働きたいかどうか、自分の気持ちに聞いていただきたいと思います。そこで、面接官が気持ちよく自分の会社のことや仕事観のことを話してくれれば、応募者の方はいちいち話をする必要はありませんので、楽に面接を進められるでしょう。
今度は「キャリアプラン」です。私だったらこう答えます。「キャリアプランは考えてもよくわかりません。考えてもわからないことを考えるよりかは、たとえどんな仕事でも与えられた仕事を一つ一つこなします」。実際、この答えで私は採用されて8年働いた経験があります。
さきのことを考えるより、目の前の課題に取り組むことが仕事で大事であることは、私も榎本さんも共通してる考えです。

面接は人と人とのコミュニケーションです。面接官のいわれたことに素直に反応して答えるのではなく、面接官が何を聴こうとしているのかの意図つかんで反応し、面接官の反応をみながら進めることが大切です。

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