禁止されるとやりたくなる

真壁昭夫『最新 行動経済学入門』の紹介

「絶対にいわないで」「それはしてはいけない」といわれればいわれるほど、やりたくなるのが人間の心理。

ビジネスでも応用されていて、雑誌の袋とじ、あるいはインターネットで記事の続きを読もうとすると「この続きは有料です」なんて書いてあるケースです。

行動経済学では、「カリギュラ効果」というそうです。
語源はローマ時代の暴君「カリグラ」からきています。この暴君をテーマにした映画を上映禁止にしたら、かえってみたい、という人が増えて、「カリギュラ効果」という名前がついたそうです。

1920年代のアメリカ。第一次世界大戦でぼろ儲けをして「黄金の20年代」などといわれます。この「黄金の20年代」、アメリカでは「禁酒法」が敷かれており、お酒を飲んではいけないことになっていました。
それでも、お酒を飲むな、といわれても、飲む人は後を絶ちません。密造酒をつくったり販売したりして、暗黒街の暴力団・マフィアが大きく成長して大きな社会問題になります。「アンタッチャブル」なんていう映画があります。この映画に出てくるアル・カポネは実在の人物で、密造酒等の販売で大きな力をもちました。
アル・カポネは19世紀の末にニューヨークで生まれたイタリア系アメリカ人です。19世紀の後半、イタリアはオーストリアと戦争を繰り返して「イタリア王国」を作り上げたものの、事実上は経済的に豊かな北イタリアが南イタリアを植民地化したようなもので、貧民の問題が深刻になっていました。そのイタリア人がアメリカにわたって、暗黒街で大活躍します。そんな時代、イタリアではムッソリーニ率いるファシスト党が政権を握るのは必然といえるでしょう。
禁酒法の制定を一番求めたのは、アメリカで従来から力をもっている裕福なプロテスタントの白人でした。そんな彼らにとって、貧しいイタリア移民は気に入らなかったのです。そこで禁酒法をつくれば、イタリア人の暗躍も防げるだろう、と思ったわけですが、結果は間逆でした。

話がそれました。同じようなことがあなたの会社のなかでもおきていませんか。何か問題があるとすぐにルールをつくって何とかしようとして、余計仕事がしにくくなる、なんていうことはないでしょうか。余計な仕事が増えれば当然ミスも起こりやすくなる。そうするとそのミスを防ぐためにまた新たなルールを作って・・・の悪循環。

行動経済学の基本にあるのは、人間は必ずしも合理的に行動するわけではなく、心の働きが重要な役割を果たしている、という考え方です。
心の問題に目を向けることで、何らかの解決策がみえてきます。

ちなみに・・・
人格適応論でいうと、一番ルールを守りにくい適応タイプと、一番ルールを作り出したり守ろうとする適応タイプがあります。私も会社勤めをしていたころ、さんざんこの対立を拝見してまいりました。

解決策は一緒に探りましょう!

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