「囚人のジレンマ」からみる他者の視点、顧客目線 その2

逢沢明『直観でわかるゲーム理論 勝負頭脳が冴える「シンプルな必勝法」』

昨日の続きです。
「囚人のジレンマ」とは以下のような課題です。

あなたは犯罪者です。もう1人の共犯者がいますが、2人とも警察につかまってしまいました。検事は次のようにいいます。
1.2人とも黙秘するなら、どちらも懲役1年にするしかない。
2.一方、おまえだけが自白したら釈放してやろう。その代わり、黙秘した共犯者の刑は懲役10年である。
3.ただし、2人とも自白したら、懲役5年ずつだ。
共犯者にも同じことが告げられているはずです。
あなたは、共犯者と連絡をとれない状態ですが、黙秘か自白か、いずれを選びますか。

これを図式で表現すると以下になります。
囚人のジレンマの基本図表

この表ではわけがわからないですね。そして私が気にしているのは、「囚人のジレンマ」に答えを出すことではありません。
自分中心に物事を考え、相手の立場を考えないようにしていたことに気づいたことです。

自分中心に考えれば以下になります。
1.自分が自白した場合
○懲役0年(釈放、相手が黙秘した場合)
○懲役5年(相手が自白した場合)
2.自分が黙秘した場合
○懲役1年(相手が黙秘した場合)
○懲役10年(相手が自白した場合)

これだと、無難路線(自白)をとるか、リスク(黙秘)をとるか、で迷うでしょう。

これに相手の視点を入れるとどうなるでしょうか。
1.相手が自白した場合
○懲役5年(自分が自白した場合)
○懲役10年(自分が黙秘した場合)
2.相手が黙秘した場合
○懲役0年(自分が自白した場合)○懲役1年(自分が黙秘した場合)

相手が自白したことを考えると、自分が自白した方が10年より5年になるのでお得です。
相手が黙秘したことを考えると、自分が自白した方が1年より0年(釈放)になるのでお得です。

そんなわけで、相手の視点を入れると、自白した方がお得、ということになります。

「囚人のジレンマ」は数学的で、実際の人間関係は、このように、きれいさっぱり、とはいきません。
それでも、他者の視点を取り入れることによって、自分がどう動くか、わかりやすくなることはあるでしょう。

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