「親業」に学ぶ組織のあり方 その1

トマス・ゴードン『親業 子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方』

引き続き、ゴードンメソッドから、組織力・会社力を高めるヒントをご紹介いたします(トマス・ゴードン、近藤千恵訳『親業』大和書房、1998年)。
この本、子育てに関する本であるにしても、ずいぶん組織について考える上で参考になります。

私は人格適応論でいうと「信念型」です。「言行一致」「一貫性」はある意味自分の「信念」のようにして生きてきました。いまでは、それが幻想であることはよくわかっています。ゴードン博士は非常に的確にそのことを表現しています。

「親の権力は、親が一貫性をもって使用する限り有害ではないし、かえって効果があると考える親がいる。しかし、その場合には絶対的な一貫性が必要である。・・・権威と権力に訴えることを選べば、親にとって一貫性を保つことは『不可欠』であるし、子供もそのほうを好む。/この「選べば」という条件は重要である。私は権力と権威の使用が有害でないといっているのではない。親に一貫性がなければ、権威と権力の使用はもっと悪い影響を子供に与えるから、『もし使うのであれば』、一貫性を欠いてはならないといいたいのだ。子供は、親に権威を使用してほしいのではなく、もし使用するのであれば、一貫性をもって使用するほうを好む。親のほうで権威を使うべきだと考えるなら、その使い方が一貫していれば、子供のほうでどの行動が賞を受け、罰を与えられるかがはっきりわかるようになる」(170~1ページ)。

ちょっとわかりにくいかもしれませんね。
「一貫性」のある態度をとる、「言行一致」いったことは必ずやる、と宣言しても無理だ、目指せば自分がキツイ思いをするだけだ、ということです。
そのときの状況によってはできないこともあるでしょうし、自分が発することばは、受け手によって千差万別ですから「一貫性がある」ととらえる人もいれば、「この間の話と矛盾している」、ととらえる人がいる、というのが現実です。
別の言い方をすれば、100%完璧を目指しても無理だ、ということです。

そして・・・
権威や権力を使って組織を支配したいというのなら話は別で「一貫性」「言行一致」は絶対に必要だ、ということです。
別の言い方をすれば・・・「一貫性」「言行一致」が幻想であるならば、権威や権力を用いて組織を支配しようとしても無駄、ということですね。

それだけ組織においては、柔軟性や多様性、コミュニケーションが大切である、ということになるのでしょう。
続きはまた明日ご紹介いたします。

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