「親業」に学ぶ組織のあり方 その2

トマス・ゴードン『親業 子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方』

昨日に引き続き、トマス・ゴードン、近藤訳『親業』(大和書房、1998年)から、組織のあり方について考えます。

「一貫性」が無意味であることは昨日お伝えしました。そのことは別の個所でも記述があります。

「一貫性を保とうとすれば、親は正直でなくなる。『親はあらゆる犠牲を払っても、子供に対して一貫した態度で臨まなければならない』という伝統的な教訓は、状況の違い、子供の違い、父親と母親が互いに異なる別の人間であるという事実を無視したものである。それだけでなく、親にいつも同じ感情をもつ人の役を演じさせるという、有害な影響も与えてきた。/さらにこの教訓は、父親と母親はつねに同じ考え方をすべきだという考えを導きだし、ついに親部隊が統一戦線をはって子供に接するようになるという重大な結果となった。これはまったく無意味というしかいいようがない」(25ページ)。

「親部隊が統一戦線をはって」というところに組織の難しさを感じます。組織ということになれば、組織としての見解が社会的に求められます。だからといって、組織の考え方と組織の構成員全員の考え方を一致させることはできません。

解決策は・・・「ない」です!

「ある」としたら、組織の構成員全員が、いつ自分の組織を離れても他の組織で仕事ができるようになったり、組織に属さず自分でネットワークをつくって仕事ができる実力を手に入れることでしょう。そこには、非常に高度なコミュニケーション力が要求されます。

組織の幹部は構成員を確保したいのならそれなりの組織力を磨く、構成員はいつでも他の組織や自分でネットワークをつくって仕事ができるスキルを磨く。
会社が社員の面倒をみたり、社員が会社に一生捧げる時代ではないし、それを求めてきた時代こそ問題があったのかもしれません。

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