どうでもいい話ですが、大切なことも書いています

新しい平和な世界のイメージ

昨日とおととい、楽劇4部作『ニーベルンクの指輪』に出てくるヴォータンとブリュンヒルデについてさんざん書きましたので、今日はブリュンヒルデがその後どうなったのか、について書きます。いってどうでもいい話ですが、せっかくですので書きます。昨日までの話でわからないことが、もしかしたら少しはみえやすくなるかもしれません。そして、最後に大切なことも書きます。

まず昨日までに書いたことです。

序夜「ラインの黄金」

ニーベルンクのこびと、アルベリヒはラインの川底から黄金を奪いとり、無限の権力をもつことができる指輪をつくります。そんなおり、主神で戦の神であるヴォータンは権力を得るために巨人兄弟に依頼をしてヴァルハラ城を建造します。その代償が必要となり、最初は妻フリッカの妹フライアでしたが、フライアを取り戻すために計略を用いてアルベリヒから黄金と指輪を奪い、それをもとに巨人兄弟からフライアを取り戻します。その際、アルベリヒは指輪に呪いをかけ、その呪いのため巨人兄弟の兄が弟を殺し指輪と黄金を持ち去ります。

第1夜「ワルキューレ」

権力を手に入れたヴォータン。悩みはつきません。いつヴァルハラ城が攻められるかわかりません。そこで人間の世界で戦いをしかけ、戦死した英雄を集めて史上最強軍をつくります。その英雄をヴァルハラに運ぶ役目をする女戦士がワルキューレで、ヴォータンが智恵の神エルダに産ませた9人姉妹です。その長女がブリュンヒルデ。

ヴォータンは人間の世界でも子どもを設けます。それがヴェルズンクで、双子の兄・妹です。兄はジークムント、妹はジークリンデ、二人は愛し合うようになり、ジークリンデのお腹には子ども二人の子どもができます。

ヴォータンの妻フリッカは結婚の神でもあり、ヴォータンへの嫉妬もあってこれを認めません。ヴォータンの痛みをつついてジークムントが戦いで負けるようにするよう要求します。ヴォータンはやむなくフリッカの要求をのみ、ブリュンヒルデに戦いで負けるようにするよう命じますが、ブリュンヒルデは要求に応じませんでした。戦いにはヴォータンが介入してジークムントは敗れるものの、ブリュンヒルデはジークムントに味方し、ジークリンデを守るためその場を立ち去ります。

ヴォータンはブリュンヒルデを処罰しようとしますが、ブリュンヒルデへの愛情を取り戻し、深い眠りに閉じ込めるかわりに周りを炎で囲み、その炎を乗り越えた勇者のみにブリュンヒルデにプロポーズできるよう彼女の幸せを願って別れます。

 

ここからが今日の話。あらすじを書くととりとめがないので、主人公ブリュンヒルデがどうなったのかに的を絞って書きます。

第2夜「ジークフリート」

ブリュンヒルデの助けを借りて逃げたジークリンデはジークムントとの間にできた子を産んで他界します。その子が「ジークフリート」。ジークフリートはアルベリヒの弟ミーメのもとで育ちますが、その英雄としての才能をいかんなく発揮します。ミーメがいくら鍛えも無駄だった剣を簡単に鍛え上げ、無敵の勇者となり、森の大蛇となって指輪を守っていた巨人兄弟の兄を一撃のもとに倒します。そして、ブリュンヒルデの岩を囲む炎を乗り越え、深い眠りに閉じ込められていたブリュンヒルデを目覚めさせ、二人は結ばれます。この「愛の場面」、ワーグナーの楽劇では「トリスタンとイゾルデ」に匹敵するラブシーンといえるでしょう。そしていつも疑問の思うことがあります。このブリュンヒルデとジークフリート、一体何歳離れたカップルなのでしょう?

 

第3夜「神々のたそがれ」

アルベリヒの息子ハーゲンは大人になります。ハーゲンは憎しみと復讐のために生きているようなものです。彼の異母の兄と姉をそそのかし、ジークフリートも酒で感覚を麻痺させて、姉とジークフリートを結婚させ、兄とブリュンヒルデを結婚させる、という謀略に出ます。怒り狂ったブリュンヒルデはとうとう、背後から襲うと無敵の英雄ジークフリートもひとたまりもないことをハーゲンに話します。そして、ジークフリートもハーゲンの一撃のもと、倒れます。

ジークフリートの亡骸をみて、ブリュンヒルデは決心します。「ラインの岸辺に大いなる薪を山のように積んでください」。

ジークフリートを火葬すると同時に、ブリュンヒルデも炎のなかに自ら飛び込みます。そして、その炎のもと指輪の呪いは浄化され、指輪はもとのラインの川底へ戻ります。そして、その炎はヴァルハラ城までも包み、神々の世界は終わりを告げます。

そして権力と謀略の世界が終われば、新しい世界が始まります。人々がその新しい光の世界を見守るなかで、この大作は幕を閉じます。

 

権力や謀略を用いれば苦しむだけ、本来人は愛情と能力に満ちあふれた存在であること。自分と人を信頼し合うことで、素晴らしい世界が開けてくる・・・。ワーグナーの意図は私にはわかりませんが、私にはこの巨大な大作がそんな人間の素晴らしさを描いているように感じます。

 

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