「敵対者同士の協力」 「死亡前死因分析」

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』下

昨日に引き続き、カーネマンが、自分と違う考えをもつ研究者の意見を取り入れた話をします。

その自分と考えが違う研究者は、昨日と同様ゲーリー・クライン、その考えのネーミングまた強烈、「死亡前死因分析」。なんじゃそれ?という感じで、カーネマン自身もこの話をセミナーですると、たいていの人が感嘆するそうです。

中身は何か、というと組織においてリスクを回避する方法の一つです。

何か組織で重大な決定をするにいたったとき、正式に公表する前に決定についてよく知っている人たちに集まってもらい、こうたずねるそうです。

「いまが一年後だと想像してください。私たちは、さきほど決めた計画を実行しました。すると大失敗に終わりました。どんなふうに失敗したのか、5~10分でその経過を簡単にまとめてください」。

何のためにやるのか、というと、決定の方向性がはっきりしてくるとチームは集団の考えに従いがちになることを避けられること、もう1つは事情をよく知っている人の想像力を望ましい方向に解放できることです。

中身の話は二の次で、私がカーネマンの姿勢に共感するのは以下の2点です。

私もかつては大学院生でした。違う学説を唱える人の研究なんぞ読みたくもありませんでした。社会人になってからも、違う価値観の人と働くのは嫌でした。そして、カーネマンを姿勢をみると、あえて価値観の違う人と組むことでいままでまったくみえないものがみえたり、得意分野になるということです。

きっとこの文章をお読みの方のなかでも、嫌だったり認めたくない方もいらっしゃると思いますが、これって自分の成長にとって必要なんだな、って思うのです。

そしてもう1つ。カーネマンも「死亡前死因分析」を得意げに話すとはいえ、これが万能だとはいっていません。少しくらいは損失を回避できるだろう、くらいです。自分の考え方に自信をもつことも大切です。そして、カーネマンのそんな謙虚な姿勢も学びたいものです。

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