ウェイソン課題について話題にするのはとりあえず今日で一旦終了です。

今日話題にしたいのは、同じことを問われているのに、答えの出方が変わる理由についてです。

最初に私が提示した問題は以下の通りです。

ウェイソン課題

4枚のカードが並んでいます。4枚のカード、すべてが片方にアルファベット、もう片方に数字が書いてあります。

そして、「母音の裏には、必ず偶数がある」、というルールが成立するためには、最低限どのカードをめくる必要があるでしょうか(正解は「A」と「9」)。

昨日、同じような内容で提示した問題は以下の通りです。

ウェイソン課題の続編

以下のカードの表と裏には「年齢」と「何を飲んでいるか」が記されています。「お酒を飲んでもよいのは20歳以上である」というルールが成立しているかを確認するためには、最低どのカードをめくる必要がありますか(正解は「ビールを飲んでいる」と「18歳」)。

こちらの「お酒」の話題の方が同じことを聞かれていても答えやすいわけです。

同じ理屈でも、提示の仕方で答えすくなったり答えにくくなったりすること。「そんなのどうでもいいじゃん!」と思う方もいらっしゃるでしょう。そして、私は大事な意味が隠れているような気がします。

人間は、知的で、合理的で、論理的に物事を考えることが得意だ、と考えられてきたわけです。ところが、それでは説明できないことが多いわけです。だからこそ、人間は不合理なことで動きやすくときたま合理的に行動するものだとする「行動経済学」なんかが登場するわけですし、合理的で人間が本来行動する動物であれば、社会的な問題も起きないですし、カウンセラーなどという職業も要らないわけです。

この「ウェイソン課題」の2つの出し方の違いは、人間がどのようにして考え、感じ、動くのか、ということに対する一つの重要なヒントを示すことになります。一番の違いは「AT49」のアルファベットや数字だと論理性が問われているのでわかりにくい、「お酒」の場合だと記憶や経験に基づいて考えるためわかりやすい、ということです。その特色を以下表にまとめます。

アルファベットと数字の場合 「お酒」の場合
論理学的な推論 記憶や経験に基づく推論
抽象的でわかりにくい 具体的でわかりやすい
応用力が大きい、確信を持ちやすい 応用力が小さい、確信を持ちにくい
(蛇足ながら専門用語では「領域一般性」) (蛇足ながら専門用語では「領域固有性」)

最後に余計なお世話ですが、詳しく知りたい方のために、専門用語を加えました。ご興味のない方は無視していただいて結構です。

私が強調したいのは、論理的な考え方ができるようになると、応用力が広がって確信を持ちやすくなる、ということです。そうすれば、仕事だってより効率よくできるようになる、ということです。

私も数学はとても苦手です。それでも、少しずつチャレンジしていけば、入試問題は解けなくても、仕事や日常の生活の枠は広がるでしょう。

皆々様からいろいろお教えをいただきたいです。

また何か面白そうな話題がご提供できれば書かせていただきます。

おつきあいいただいた方々には改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

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