それでも一貫性を求め続けますか?

おはようございます。

昨日は「一貫性」を求めると人間として正直でなくなるため、きつくなることについてお伝えしました。今日はさらに深い無意識のレベルのお話をいたします。

参考になるのが、ロバート・チャルディーニ『影響力の武器』(社会行動研究会訳、誠信書房、2007年)です。

たしかに、一貫性を保つことは、ある程度社会生活で必要であることは、著者のチャルディーニ氏も認めています。

「一貫していることは望ましく適応的であることを知っておく必要があります。一貫していないということは通常望ましくない性格特徴であると考えられます。・・・一貫性こそ、論理性、合理性、安定性、そして誠実さの核心をなすものなのです」(102ページ)。

そして、ある意味「一貫性」をもつということは、他人や社会の基準に自分を合わせる、といえることもできるかもしれません。

 

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その一方で・・・

「ある問題に対して自分の立場をはっきりさせてしまえば、一貫してそれに固執することで大きな満足感が得られるのです。それ以上、問題について真剣に考える必要がなくなるのですから。・・・問題に直面したときには、・・・自分の一貫性テープを再生させるだけでよいのです。そうすれば何を信じ、何を言い、どう行動するかがわかります。以前の決定と一貫したことを信じ、言い、行動するだけでよいのです。/このような満足感が持つ魅力を、過小評価してはいけません。多大な精神的労力を必要とする複雑な日常生活を営んでいく上で、便利で、比較的楽で、効果的な方法となるからです。ですから、なぜ一貫性を保とうとする自動的反応を抑制することが困難なのかは、容易に理解できるでしょう。それは、考え続けるという苦難を避ける道を与えてくれるのです。・・・ジョシュア・レイノルズ卿は、「考えるという本当の労働を避けるために、人はどんな手段にも訴える」と述べています」(103~104ページ、強調部引用者)。

私たちは日常生活いろいろな問題に直面します。その都度確かに考え続けていたらエネルギーを消耗するだけです。ほとんどの場合、自分の一貫性を保ったまま判断して行動した方がうまくいきます。そして・・・うまくいかないことも当然でてきます。

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「私たちが考えることを避けるのは、考える苦労のためではなく、考えることによって厳しい結果が生じるためであることが時々あります。・・・自動的な一貫性は、あらかじめプログラムされており、よく考えないで反応する方法なので、嫌なことを知らないで済ませる安全な隠れ家を提供してくれます」。

バーゲンに行ってとにかく買いあさるものの、帰ってきたら使わない・・・(深刻ではないものの、多少私にも心当たりがあります)。

あるいはい・・・「期間限定」、「○○日までお金をお支払いただければ、本来□□円の金額のところ△△円とお値引きさせていただきます」・・・考える隙を相手に与えずお金を払ってもらう戦略の一つです。

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さらに進めます。この著書では、ダニエル・ハワードという消費行動の研究者による理論が紹介されています。

彼は、アメリカ・テキサス州ダラスの住民に電話をかけ、飢餓救援協会の者が訪問した際に、収益金を貧しい人の食事に提供するためクッキーを販売してもよいかどうか、たずねたそうです。この結果同意を得られたのは18%ですから1/5以下です。

それに対して、「今晩のご機嫌はいかがですか?」などのことばを添えた後、訪問販売の許可を得ると、ナント!32%、倍近い人が同意し、89%というほとんどすべての人がクッキーを購入したそうです。

どういうことか、というと・・・「今晩のご機嫌はいかがですか?」ときかれたとき、「いい気分です」「まあまあです」「上々です」と自分はうまくいっていると答えると、恵まれた環境であると自分が一旦認めると、ケチな人間と思われれるのが嫌になり、相手の要求の受けやすくなる、とのことです。ここでも「自分はいい人間だ」=「人に恵を与えるいい人間だ」という一貫性が働いているわけです。訪問販売を許可した圧倒的多数の89%がクッキーを購入した、「承諾したからには最後まで貫く」という一貫性が働いていることはいうまでもないことでしょう。

(117~118ページ)。

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「一貫性」を保ち続けたとしたら・・・どうでしょう。

社会が求める価値基準に自分を合わせたらつらくないでしょうか。考えることを放棄することは楽かもしれません、そして自信につながらなくて絶えずおびえならが生活する必要はありますか。さらに一貫性を心の底で強く持っていたら、他人の誘いに乗りやすくなって損をすることが多くならないですか。

あなたはあなたのままでいいのです。もう十分がんばってきました。

 

 

 

 

 

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